今回は前回の「韓国ドラマでよく聞く韓国語セリフ40選」に続き、韓国時代劇宮廷バージョンをご紹介したいと思います!
時代劇好きとしては気になるセリフがたくさんありますし、韓ドラファンならば「あ!これ聞いたことある!」というフレーズも多いはず。
宮廷でよく使う呼びかけ・敬称の韓国語セリフ集

韓国時代劇の舞台となる宮廷では、上下関係が非常に厳しく、呼びかけや敬称の使い方ひとつでその人物の立場や性格が表現されます。
王や王妃、皇太后などへの呼び方はもちろん、臣下や宮女の間でも場面に応じた言葉が欠かせません。ここではドラマを観るときに役立つ基本のフレーズをまとめました。
王や王妃を呼ぶときの敬称
▶전하(チョナ)
→殿下
王や皇太子に用いられる呼び方。
忠臣たちが跪きながら口にする場面がよく見られます。
▶폐하(ペハ)
→陛下
王や皇帝を呼ぶ際の最も格式高い表現。日本の時代劇でいう「陛下」にあたります。
▶상감마마(サンガンママ)
→陛下/国王への最高敬称
王を称える最上級の呼び方。臣下が儀式や謁見で発する場面が多いです。
▶마마(ママ)
→〜様(王妃・王女など)
「王妃や王女に対する敬称。ドラマでは「王妃ママ」「公主ママ」などの形で頻出します。
王族関連の呼称
▶왕(ワン)
→王
▶왕비(ワンビ)
→王妃
▶대비(テビ)
→大妃
先代王の妃で、現王の母。
▶중전(チュンジョン)
→中殿
王妃の別称
▶빈(ビン)
→嬪
側室
▶세자(セジャ)
→世子
王位を継ぐ王子(皇太子にあたる)
▶세자 저하(セジャ チョハ)
→世子殿下
世子に対する呼称
▶세자빈(セジャビン)
→世子嬪
世子の正室
▶대비마마(テビママ)
→大妃様
王の母(前王妃)に仕える者が呼ぶ時。
▶공주(コンジュ)
→公主
王の娘、王女への呼び方。
▶옹주(オンジュ)
→王女様
庶出の王女への呼び方。
▶대군(テグン)
→大君
王の息子(世子以外)への呼び方。
▶아바마마(アバママ)
→お父様
王の子が王に呼びかける時。「父上」にあたる言葉。
▶어마마마(オマママ)
→お母様
王の子が母(王妃)に呼びかける言葉。
韓国ドラマに登場する呼称まとめ
▶대감(テガム)
→大監
王のそばで政治を取り仕切る重臣。朝鮮王朝で二品以上の高官に使われた尊称で、ドラマでは大臣や王の側近としてよく登場します。
▶영감 (ヨンガム)
→令監
朝鮮王朝で正三品クラスの官僚に使われた敬称で、時代劇では重臣や年配の役人に対して呼ばれることが多い言葉です。
▶나리 (ナリ)
→偉い人
身分の高い人に対して使う呼称で、時代劇では役人や主人を敬って呼ぶときによく登場します。
▶내시 (ネシ)
→内侍
宮中に仕える宦官(去勢された男性)。王や王妃に近侍し、宮廷で重要な役割を果たしました。
▶상궁(サングン)
→尚宮
宮廷で王妃や後宮に仕える高位の女官。女官の中でも地位が高く、ドラマでは強い存在感を放ちます。
▶양반(ヤンバン)
→両班
朝鮮時代の支配階級である貴族層。学問や官職を独占し、社会の上層を形成していました。
▶나리(ナリ)
→旦那様/役職ある方への敬称
官職を持つ人物に対して広く使われる呼び方。武官や役人に対してもよく登場します。
家族への呼称
▶아버님(アボニム)
→お父様
▶어머님(オモニム)
→お母様
▶오라버니/오라버님(オラボニ/オラボニム)
→お兄様
▶누님/언니(ヌニム/オンニ)
→お姉様
▶여동생(ヨドンセン)
→妹
▶남동생(ナムドンセン)
→弟
忠義や臣下が使うセリフ・韓国語表現

韓国時代劇でよく出る忠義・臣下らしい言葉を中心に整理しました。
臣下がよく使う言葉
▶소신(ソシン)
→臣/愚臣
臣下が自分をへりくだって表す一人称。忠誠心を示すシーンでよく使われます。
例)소신이 목숨을 바치겠습니다.(この命を捧げます)
▶신하(シンハ)
→臣下/家臣
「臣下」「家臣」そのものを意味する言葉。
▶전하께 아룁니다(チョナッケ アルリョプニダ)
→殿下に申し上げます
王に対して報告や意見を述べるときの定番フレーズ。
▶성은이 망극하옵니다(ソンウニ マングカオムニダ)
→陛下のご恩は限りなくありがたい
王の恩寵に感謝する言葉。韓国時代劇ならではの「名言」的な表現として頻繁に登場します。
▶전하, 소신이 죽을죄를 지었습니다(チョナ、ソシニ チュグルチェルル チオッスムニダ)
→殿下、私は死罪に値する罪を犯しました。
臣下が自らの過ちを詫びる場面。
▶성은이 망극하옵니다(ソンウニ マングカオムニダ)
→恩寵に感謝し尽くせません。
王から褒美や恩赦を受けた時に必ず出る決まり文句。
▶신첩의 소원은 오직 전하뿐이옵니다(シンチョベ ソウォヌン オジク チョナップニオムニダ)
→妾の願いはただ殿下だけでございます。
王妃・側室が忠義や愛情を伝える時。
▶명을 받들겠사옵니다(ミョンウル パットゥルゲッサオムニダ)
→御命令に従います。
王命を承諾する定型句。
▶소신 목숨 바쳐 충성을 다하겠나이다(ソシン モクスム パチョ チュンソンウル タハゲンナイダ)
→命をかけて忠誠を尽くします。
忠義を誓うシーンで登場。
▶죽기로 맹세하겠습니다(チュッキロ メンセハゲッスムニダ)
→死をもってお仕えいたします
▶주상 전하를 위하여!(チュサン チョナルル ウィハヨ)
→王様のために!
戦闘前に兵士たちが叫ぶセリフ。
▶이 죄인을 어찌할 것이옵니까?(イ チェイヌル オッチハル コシオムニッカ)
→この罪人をどうなさいますか?
裁きを仰ぐ場面で必ず出る言葉。
忠義を表すセリフ
▶폐하를 위해 목숨을 바치겠습니다(ペハルル ウィヘ モクスムル パチゲッスムニダ)
→陛下のために命を捧げます
▶소신은 끝까지 충성을 다하겠습니다.(ソシヌン クッカジ チュンソンウル タハゲッスムニダ)
→臣は最後まで忠誠を尽くします
▶전하의 명을 따르겠습니다.(チョナエ ミョンウル タルゲッスムニダ)
→殿下の命に従います
▶나라와 전하를 지키겠습니다.(ナラワ チョナルル チキゲッスムニダ)
→国と殿下をお守りいたします
【典型的な臣下の姿勢】
・土下座や深いお辞儀をしながら言うのが特徴
・セリフの最後に 「이다/옵니다/소이다」 など古語的な語尾をつけて、荘厳さを強調する場合がある。
例)「소신이 아룁사옵니다」(臣が申し上げます)
恋愛・感情のセリフ|韓国時代劇でよく使われる言葉

宮廷内の恋愛シーンなどによく登場するセリフをまとめました!
愛を伝えるセリフ
▶소첩의 마음을 받아 주시옵소서(ソチョベ マウムル パダ ジュシオプソソ)
→妾の心をお受け取りください。
女性が王や愛する人に気持ちを伝える場面。
▶전하를 뵙는 것만으로도 행복하옵니다(チョナルル ペムヌン ゴンマヌロド ヘンボカオムニダ)
→殿下にお会いできるだけで幸せでございます。
切ない片思いでよく使うセリフ。
▶이 생이 다하도록 함께하고 싶사옵니다(イ センイ タハドロク ハムケハゴ シプサオムニダ)
→この人生が尽きるまで共にありたいです。
結婚や永遠の愛を誓う場面。
▶나는 그대를 평생 지키고 싶소.(ナヌン クデルル ピョンセン チキゴ シプソ)
→私は生涯あなたを守りたい
▶그대는 내 운명입니다.(クデヌン ネ ウンミョンイムニダ)
→あなたは私の運命です
▶내 마음은 오직 그대뿐이오.(ネ マウムン オジク クデップニオ)
→私の心はただあなただけです
恋慕や切なさを表すセリフ
▶그대를 뵙지 못하면 하루도 살 수 없소.(クデルル ペプチ モタミョン ハルド サル ス オプソ)
→あなたに会えなければ一日も生きられない
▶그리움에 밤을 지새웠소.(クリウメ パムル チセウォッソ)
→恋しさで夜を明かしました
▶떠나신 후, 마음이 텅 비었습니다.(トナシン フ マウミ トン ピオッスムニダ)
→あなたが去ってから心が空っぽになりました
▶그대의 미소가 다른 이에게 향하니, 가슴이 아프오.(クデエ ミソガ タルン イエゲ ヒャンハニ カスミ アプオ)
→あなたの微笑みが他の人に向くと胸が痛む
▶내 마음을 왜 알아주지 않소?(ネ マウムル ウェ アラジュジ アンソ)
→なぜ私の気持ちを分かってくれないのですか?
▶전하, 부디 저를 잊지 마옵소서(チョナ、プディ チョルル イッチ マオプソソ)
→殿下、どうか私をお忘れにならないでください。
別れや犠牲の場面で。
▶이 몸이 어찌 전하를 잊을 수 있겠사옵니까?(イ モミ オッチ チョナルル イジュル ス イッケッサオムニッカ)
→この身がどうして殿下を忘れられましょうか。
別れや悲恋の場面で。
裁き・戦闘・決断の場面|韓国時代劇セリフ集

王や将軍、裁判の場面で使われる表現が中心です。
勇ましい場面や緊迫感ある場面では、短く力強い言葉がよく使われています。
裁きや命令のセリフ
▶이 죄인을 당장 끌어오라!(イ チェイヌル タンジャン クロオラ)
→この罪人をすぐに連れてこい!
▶진실을 고하라.(チンシルル コハラ)
→真実を申せ
▶이 일은 법대로 다스릴 것이다.(イ イルン ポプテロ タスリル コシダ)
→この件は法に従って裁く
▶죄는 반드시 벌을 받게 될 것이다.(チェヌン パンドゥシ ポルル パッケ トェル コシダ)
→罪は必ず罰を受けることになる
▶전하를 위해 목숨을 바치겠나이다(チョナルル ウィヘ モクスムル パチゲンナイダ)
→殿下のために命を捧げます。
忠臣が決意を示す言葉。
▶하늘이시여, 정의를 내려주소서(ハヌリシヨ、チョンウィルル ネリョジュソソ)
→天よ、正義をお与えください。
祈りや裁判の場面で。
▶전하의 명을 거역할 수 없사옵니다(チョナエ ミョンウル コヨカル ス オプサオムニダ)
→殿下の命に逆らうことはできません。
苦渋の決断で従うとき。
▶백성을 위하여 결단을 내리시옵소서(ペクソンウル ウィハヨ キョルタヌル ネリシオプソソ)
→民のためにご決断を下してください。
王に諫めるシーン。
戦闘・号令のセリフ
▶모두 검을 들어라!(モドゥ コムル トゥロラ)
→皆、剣を取れ!
▶적을 무찌르라!(チョグル ムチルラ)
→敵を打ち破れ!
▶후퇴하라!(フテハラ)
→退却せよ!
▶끝까지 싸우리라!(ックッカジ サウリラ)
→最後まで戦うのだ!
「皆、剣を取れ!」など力強いセリフでストーリーに活気が出ますよね!
決断の場面のセリフ
▶내가 이 모든 것을 책임지겠소.(ネガ イ モドゥン ゴスル チェギムジゲッソ)
→このすべての責任は私が取る
▶이제 결단을 내려야 할 때요.(イジェ キョルタヌル ネリョヤ ハル テヨ)
→今こそ決断の時だ
▶나라를 위해 내 목숨을 바치겠소.(ナラルル ウィヘ ネ モクスムル パチゲッソ)
→国のためにこの命を捧げよう
▶두려움은 없소. 오직 백성만을 생각하리라.(トゥリョウムン オプソ オジク ペクソンマヌル センガカリラ)
→恐れはない。ただ民だけを思う
祈り・別れ・日常の挨拶定番セリフ|韓国時代劇セリフ集

それでは「祈り・別れ・日常でよく聞く定番フレーズ」のセリフ集をまとめます。
時代劇では、家族や恋人への別れ、祈りを捧げる場面が感動を呼ぶシーンとして多く登場します。
祈りのセリフ
▶하늘이시여, 이 백성을 지켜 주소서.(ハヌリシヨ、イ ペクソンウル チキョ ジュソソ)
→天よ、この民をお守りください。
▶조상님, 제발 힘을 주소서.(チョサンニム、チェバル ヒムル ジュソソ)
→ご先祖様、どうか力をお与えください。
▶부디 무사하시옵소서(プディ ムサハシオプソソ)
→どうかご無事で。
出陣や旅立ちの際に恋人・家族が言う。
▶나라의 평안을 빌겠습니다.(ナラエ ピョンアンウル ピルゲッスムニダ)
→国の安寧を祈ります。
▶평안히 가시옵소서(ピョンアンヒ カシオプソソ)
→安らかにお行きください。
別れや弔いの場面。
▶안녕히 주무시옵소서(アンニョンヒ チュムシオプソソ)
→おやすみなさいませ。
王や上位者に挨拶する定番。
▶만수무강 하시옵소서(マンスムガン ハシオプソソ)
→いつまでもご壮健でありますように。
王や年長者への挨拶。
▶부디 용서하시옵소서(プディ ヨンソハシオプソソ)
→どうかお許しください。
許しを請う時。
▶이 은혜, 잊지 않겠사옵니다(イ ウネ、イッチ アンケッサオムニダ)
→この恩を忘れません。
恩義に感謝する時。
▶참으로 원통하옵니다(チャムロ ウォントンハオムニダ)
→本当に無念でございます。
裁判や死別シーンで。
▶전하께 아뢰옵나이다(チョナッケ アロェオムナイダ)
→殿下に申し上げます。
臣下が話を始める時の定型句。
▶소첩의 몸을 거두어 주시옵소서(ソチョベ モムル コドゥオ ジュシオプソソ)
→この身をお受け取りください。
女性が全てを捧げる時。
▶신의 뜻을 따르겠사옵니다(シネ トゥスル タルゲッサオムニダ)
→神の意志に従います。
運命を受け入れる場面。
▶목숨을 거두어 가시옵소서(モクスムル コドゥオ カシオプソソ)
→命をお取りください。
懺悔や覚悟を表す時。
▶오늘 이 자리에서 충성을 맹세하옵니다(オヌル イ ジャリエソ チュンソンウル メンセハオムニダ)
→本日この場で忠誠を誓います。
式典や即位の場面。
▶전하, 부디 나라를 지켜 주시옵소서(チョナ、プディ ナラルル チキョ ジュシオプソソ)
→殿下、どうか国をお守りください。
クライマックスや感動の場面で。
別れのセリフ
▶부디 몸 건강히 계시오.(プディ モム コンガンヒ ケシオ)
→どうかお体を大切にお過ごしください。
▶다시 만날 날을 기약하겠소.(タシ マンナル ナルル キヤカゲッソ)
→また会える日を約束しよう。
▶이제 이별이구려.(イジェ イビョリグリョ)
→これでお別れですな。
▶눈물을 보이지 않겠소.(ヌンムルル ポイジ アンケッソ)
→涙は見せません。
日常の定番挨拶フレーズ
▶안녕히 주무시오.(アンニョンヒ チュムシオ)
→おやすみなさい。
▶밥은 잡수셨소?(パブン チャプスショッソ?)
→ご飯は召し上がりましたか?
▶천천히 오시오.(チョンチョニ オシオ)
→ゆっくりお越しください。
▶고맙소.(コマプソ)
→ありがとう。
▶평안하셨소?(ピョンアンハショッソ?)
→お変わりありませんか?/ご無事でしたか?
▶만나 뵙게 되어 영광이오.(マンナ ペッケ トェオ ヨングァンイオ)
→お会いできて光栄です。
▶처음 뵙겠습니다.(チョウム ペッケッスムニダ)
→初めてお目にかかります。
▶안녕히 계시오.(アンニョンヒ ケシオ)
→ごきげんよう(残る人に対して)。
▶안녕히 가시오.(アンニョンヒ カシオ)
→お気をつけて(去る人に対して)。
▶훗날 다시 뵙겠소.(フンナル タシ ペッケッソ)
→また後日お目にかかりましょう。
▶은혜를 잊지 않겠소.(ウネルル イッチ アンケッソ)
→恩を忘れません。
▶성은이 망극하옵니다.(ソンウニ マングッカオムニダ)
→陛下のご恩は身に余ります。
▶평안하셨습니까?(ピョンアンハショッスムニカ?)
→ご機嫌いかがですか?
宮中で交わされる典型的な挨拶フレーズ。宮女同士や臣下が上官に声をかけるシーンで登場します。
まとめ|韓国時代劇のセリフで物語をより深く楽しもう
韓国の時代劇ドラマには、現代ドラマとはひと味違う 宮廷独特の言い回しやセリフ がたくさん登場します。
王や臣下の呼びかけ、恋愛の切ない告白、戦いや裁きの場で響く力強い言葉…。
一つひとつのセリフには、当時の文化や価値観が反映されており、作品に深みを与えています。
今回ご紹介した「呼びかけ・忠義・恋愛・戦闘・祈り・挨拶」などのセリフは、韓国時代劇を視聴するときに必ず耳にするものばかり。
意味やニュアンスを知っておくと、物語の理解がぐっと進み、さらに感情移入できるはずです。
また、ドラマによっては名言として語り継がれるセリフや、長文でじっくり語られる場面も多くあります。
そうしたセリフを味わうことで、韓国時代劇の世界観をもっと楽しめるでしょう!
ぜひお気に入りの作品をもう一度見返して、セリフの意味や響きに耳を傾けてみてください。新たな発見や感動に出会えること間違いなしです。




